- 筮竹を50本用意します。
- 1本とり別に置きます。これは太極を表わします。
- 残った49本の筮竹を右手と左手に2つに分けます。
- 右手に持った筮竹を机の上に置き、その中から1本取って左手の小指と薬指の間にかけます。
- 左手に持った筮竹を4本づつ数えていき残った1,2,3,4本の筮竹を中指と薬指の間にはさみます。
- 机の上に置いた筮竹を取り同じように数え、残った筮竹を中指と人さし指の間にかけます。
- 4、5、6の操作で得られた筮竹の本数は必ず5又は9となります。
- 次に7の操作で得らた筮竹を49本の筮竹から除き、3〜6のステップを行います。
- この操作で得られた筮竹の数は必ず4または8となります。
- 同様に44本または40本の筮竹から除いたものに同じように操作すると得られる筮竹の数は4または8となります。
- これまでに除かれた筮竹の数は25、21、17、13のいずれかとなります。
- 元々の49本の筮竹から11の操作で得られた筮竹を除くと残りは24、28、32、36のいずれかとなります。
- 各々の数は4の6、7、8、9倍ですので6を老陰、7を少陽、8を少陰、9を老陽とします。
- 1〜13の操作を6回行う事により6つの爻を得ることができます。
このプログラムでは, 上記の操作を行なって爻を立てています。
本卦は現在・本人を表します。本卦の変爻が変化し
たものが之卦です。
之卦は未来・相手を表します。
爻には老陽, 少陽, 少陰, 老陰の四種類があります。
老陽は陽としての働きが終わりかけた陽で陰に変わります。少陽は陽になった
ばかりの陽で陰に変わりません。少陰は陰になったばかりの陰で陽に変わりま
せん。老陰は陰としての働きが終わりかけた陰で陽に変わります。
占筮を行なって得られた六つの爻のうち老陽・老陰は変爻
となります。
変爻のパターンによって見るべきものが変わります。
- 六爻不変
- 本卦の彖辞を用いる。
- 一爻変
- 本卦の変爻の爻辞を用いる。
- 二爻変
- 本卦の二つの変爻の爻辞を用い、上を主とする。
- 三爻変
- 本卦と之卦の彖辞を用いる。
- 四爻変
- 之卦の二つの不変爻の爻辞を用い、下を主とする。
- 五爻変
- 之卦の不変爻の爻辞を用いる。
- 六爻全変
- 之卦の彖辞を用いる。ただし、乾は用九・坤は用六を用いる。
一つの卦は六つの爻, すなわちからできています。各爻の意味を下の表に示します。
爻の位置
陽 | 陰 | 地位 | 正 | 応 |
上九 | 上六 | 無位の尊者 | 陰 | 三爻 |
九五 | 六五 | 君主 | 陽 | 二爻 |
九四 | 六四 | 公卿 | 陰 | 初爻 |
九三 | 六三 | 大夫 | 陽 | 上爻 |
九二 | 六二 | 士 | 陽 | 五爻 |
初九 | 初六 | 庶民 | 正 | 四爻 |
正はその爻が正しい位置かどうかを示します。
応は互いに関係がある爻なので各々が陰と陽であれば(正応)お互い助けあいますが陰と陰や陽と陽の場合(敵応)は反発しあう関係です。
隣り合せの爻が陰と陽である場合を比といい助けあう関係にあります。ただし、比より正応の関係のほうが強いとされてます。
爻を3つ重ねた八種類の卦を八卦といいます。それぞれの意味を下の表に示します。
八卦の意味
|
乾 | 天 | 父 | 健康 | 馬 | 首 | 西北 |
|
坤 | 地 | 母 | 柔順 | 牛 | 腹 | 西南 |
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震 | 雷 | 長男 | 活動 | 竜 | 足 | 東 |
|
巽 | 風 | 長女 | 入る | 鶏 | 股 | 東南 |
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坎 | 水 | 中男 | 陥る | 豚 | 耳 | 北 |
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離 | 火 | 中女 | 付着 | 雉 | 目 | 南 |
|
艮 | 山 | 少男 | 停止 | 犬 | 手 | 東北 |
|
兌 | 沢 | 少女 | 喜ぶ | 羊 | 口 | 西 |
各卦毎に彖辞に「元」「亨」「利」「貞」がすべてあるのを100点, 全くない
のを0点, 悪いのを-100点とし, さらに, 変爻の正, 応によって修正を行なっ
て点数化して目安としてあります。
- 100 点の卦
- 乾,坤,屯,隨,臨,无妄,革
- -100点の卦
- 否,歸妹,既濟,未濟
江戸時代の易学者新井白蛾の著書。易占の参考書として知られる。
参考にしたのは「増補定本易學小筌」華府書賈星文堂藏、文化乙丑夏五月刊、
七月重(金|契)(17.5×11cm、版面15×9cm、本文4行21〜22字、補11行32〜33
字)です。新井白蛾の著を門人の山煕が校定したものに解説を欄外につけた本
です。本文には白蛾先生鼇頭増補定本とあります。
JIS第1水準、第2水準にある字はそのまま用いた。補助漢字にある字は括弧内にその番号を付した。補助漢字にも無い字は諸橋大漢和辞典の番号を括弧内に*とともに付加した。なお、実際の便に表示可能な字を組み合わせて表示も行っているが、本来の字形を表わすものではない。
- 易経
元とした本です。原本は元符2年(康和元年1099)の本で江戸時代に刊行されたものです。明治18年1879との落書きあり。
- 新井白蛾著,山煕校訂,「増補定本易學小筌」,華府書賈星文堂藏、文化乙丑
- 高田真治,後藤基巳訳,「易経(上下)」,岩波文庫(1969)
底本は阮刻十三経注疏本周易正義、他に周易校勘記、経典釈文、伊川易伝、周易本義を引く。
- 丸山松幸,「中国の思想第7巻 易経」,徳間書店(1973)
底本は阮刻十三経注疏本周易正義
- 加地伸行編,「易の世界」,中公文庫(1994)